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さとびごころ vol.51(2022.autumn)
特集 炭はサーキュレーション
空から降る雨は、山や大地に浸みこみ川となり海に注ぎ、蒸発して雲となりまた雨に。
ここに、ごみはどこにも生じていません。
循環すれば、過剰にもならず、不足もせず、
持続していくことを自然が教えてくれています。
しかし、わたしたちの社会では、生産し廃棄するという一方通行があまりにも増えました。
それに起因する社会課題も多くあります。
自然にならって循環させるために、まず有機物の炭化から考えてみるのはどうでしょう。
炭には、環境にも健康にもプラスになる要素がたくさんありました。
さとびらしく、地域に根ざし、暮らしに寄り添ってお伝えします。
炭って何?/可能性の塊 炭の活用/4パーミル・イニシアチブと炭/
地域で「見える化」 炭が結ぶサーキュレーション
高槻バイオチャーエネルギー研究所 島田勇巳さん
木炭、竹炭はもちろんペットボトルに至るまでありとあらゆるものを、熟練の技術なしに誰でも炭化できるユニットを開発したのが、高槻バイオチャーエネルギー研究所の島田勇巳さん。編集部との出会いは2021年、環境と炭の関わりが気になり見学に伺ったのがきっかけでした。奈良と高槻、少し距離はありますが、現在さとび読者としてつながってくださっています。
大学で建築を学び商品開発や企画の仕事についたのちに独立した島田さんは、なぜ今畑違いとも見えるこのような事業をしているのでしょうか。それは、炭化が多種多様な地域の困りごとの解決に結びついていたから。炭だからこそ叶う、物質、エネルギー、経済の循環。地域だからこそ見える化・自分ごと化させることができる小規模システム。いくつもの相談ごとを解決する積み重ねの中から、可能性の範囲は進化していきました。
炭を生産して販売するためではなく、「誰でも炭が作れるシステム」を点在させ、循環型地域づくりの仕組み化をするため奔走する島田さんを訪ねました。
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