2022/10/17 09:20
毎月1回、王寺町畠田のKuberu2階で行われている陽楽講座。
正しくは、「陽楽の森から考える 新常態の輪郭」ですが、このブログでは陽楽講座と呼んでおります。
陽楽の森プロジェクトについてはこちら
左はコーディネーターの家中教授、マイクを持って挨拶中の主催団体代表の谷茂則さん。
「自然にも人にも」を考えるさとびごころにとっては、まさに共感できることでした。これまで取り上げてきた「自然に近い森づくり」「壊れない道づくり」「自然栽培」「菌ちゃん農法」などと重なるものを感じます。自然本来の力を活かすには、自然を知ること、知るためには近づくことだと、やっぱり思います。逆にいえば、離れてしまったことにも気づかないくらい、それが当たり前になっているともいえます。高田さんは研究と実践の中から、次々と先人(2000年前からの)の技術体系や知見を示してくださいました。
大地の再生の西尾さんに続くような人が奈良からたくさん生まれてほしい。
(と思っていたら、西尾さんのワークショップが11月に吉野であるみたいですね)
会場に来られた多くの方が購入されていました。
本を覗き込んでいらっしゃるのは、伊藤立平さんです(特集「自然にも人にもやさしい家」で執筆くださいました)。
左はコーディネーターの家中教授、マイクを持って挨拶中の主催団体代表の谷茂則さん。
谷さんは、いつも「十四代目林業家ドタバタイノベーション奮闘記」を連載してくださっている、あの谷さんです。
5回目となる10月15日の講師は環境土木研究家で実践者の高田宏臣さん。
この講座の企画段階から楽しみにしていました。
さとびつながりの人たちにも会場でたくさん出会いました。
「風は奈良から」のゲストにお招きした大地の再生インストラクター・西尾さんもご参加。
西尾さんは高田さんのワークショップにも参加されていて、すでにお知り合いの様子。
わたくしが、高田さんへのごあいさつに「さとびごころ」をお渡しすると
「これ、めっちゃいい雑誌なんすよー」(聞こえました?)と、口添えしてくださったんですよ。
「これ、めっちゃいい雑誌なんすよー」(聞こえました?)と、口添えしてくださったんですよ。
西尾さん、ありがとう!
2011年ごろから、インターネットで見つけた高田さんの考えや取り組みついての記事を読み、
自然に近い土木をなさる方だなあと気になっていました。
やがて、西尾さんから大地の再生というものがあるとお聞きして、理解していくと、二つが似ているなあと感じるよになっていったわたくし。
のちに、高田さんも大地の再生を普及されている矢野さんから学ばれたことを知って納得でした。
環境は目に見えている部分だけでなく、地下水や空気の循環を含めた土中環境によって
山や森や川や道や家にいたるまで、あらゆる環境が生き生きとしてくること。
山や森や川や道や家にいたるまで、あらゆる環境が生き生きとしてくること。
近代の土木技術はそこを考えずに環境負荷を与えすぎてしまうこと。
環境を痛めずに人間にとっても暮らしやすい状態を作る技術体系と知見を先人はすでに持っていたが、今は忘れられている。もういちど、そこから学び現代に取り戻すことで、水の濁り、生きものの数、地滑り、ナラ枯れ、植生の矮小化などが改善されていく。
高田さんが実践されている環境土木と
現代の事業的土木を比較してみてください。
環境土木の可能性の大きさを想像してみてください。
こんな土木が奈良県のいたるところに広まったら、どんなに素晴らしいでしょう。
「自然にも人にも」を考えるさとびごころにとっては、まさに共感できることでした。これまで取り上げてきた「自然に近い森づくり」「壊れない道づくり」「自然栽培」「菌ちゃん農法」などと重なるものを感じます。自然本来の力を活かすには、自然を知ること、知るためには近づくことだと、やっぱり思います。逆にいえば、離れてしまったことにも気づかないくらい、それが当たり前になっているともいえます。高田さんは研究と実践の中から、次々と先人(2000年前からの)の技術体系や知見を示してくださいました。
本誌でもご紹介できないか、検討中です。
大地の再生の西尾さんに続くような人が奈良からたくさん生まれてほしい。
そのためには、まずこんな技術があること、効果の出ている事例もたくさんあることを知ってほしい。
(伝えなくちゃいけないってことかな)
理解する人が増えれば、発注する人、取り入れる人が出てくるのではと思います。
理解する人が増えれば、発注する人、取り入れる人が出てくるのではと思います。
(と思っていたら、西尾さんのワークショップが11月に吉野であるみたいですね)
興味のある方は、高田さんの著書『土中環境』や『よくわかる土中環境』をお読みになってみませんか。
最近発売になった著書(『よくわかる土中環境』)を会場で購入し、記念にサインもいただきました。
会場に来られた多くの方が購入されていました。
本を覗き込んでいらっしゃるのは、伊藤立平さんです(特集「自然にも人にもやさしい家」で執筆くださいました)。
前日に陽楽の森内を視察され、講演の中で「これは全国的にとてもよくある事例。荒れているけれど、変わっていける」というお話もありました。
高田さんのご指摘によると、陽楽の森は、古墳に似ているとのこと。弥生時代には、低地は水害が多くて住みにくく、高台の麓に集落ができて、その近くを田んぼにしていったとのことです。山に溜池があるのは、今でいうダムのような目的ではなく、ここに湧水を導くことで山の水の動きをつけ、森全体、田んぼ全体の生命力を作っていました。高台の周辺の地下には、まわりの山からの伏流水があり、掘れば水が湧いてきました。田んぼの溜池を作るために土を掘って盛ったものが古墳。決してただ墓作りのために奴隷のように働かさせたのではなく、田んぼを作り豊かな地域を作るために、みんなが合意して協力した結果だったとのことです。天皇の墓、と認識されがちな古墳ですが、稲作の土木技術(富山和子さんの『お米は生きている』にも出てきますね)、環境を調整する知見のたまものという側面があったようです。
高田さんの説明を聞くと、グーグルマップで陽楽の森を見るだけでさまざまなことがわかるものだと気付かされました。
今後は、もしかしたらこの現場でワークショップが開催される日がくるかもしれません。
王寺に再び高田さんが?
王寺に再び高田さんが?
そのときは、きっとご案内すると思いますので、本で読んだことをリアルに感じていただけますよう、ぜひご参加ください。
それとですね、このプロジェクトから生まれたフリーペーパー「陽楽の森通信」があります。
都市に取り残された元里山を開かれた場所へと変化させていく陽楽の森プロジェクトについて、周辺のみなさまに動きをお伝えするもので、編集にわたくしあなんが関わっておりまして、次号では記事も書いていますので、よかったらお読みください。次号は11月20日ごろの発行です。
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ご訪問ありがとうございました。100年住み続けたい奈良のための地域づくりマガジン編集部からのお知らせや関連する雑談を投稿しています。
さとびごころ(編集:さとびこ編集室 発行:オフィスエルインク)
https://satobigokoro.org/
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